マルウェアの基礎知識のおさらい

 

マルウェアのいろいろな種類については前述しました、マルウェア対策をしっかり理解するためにはそうした関連用語についても少しおさらいしておいた方がいいと思います。

 

もっとも一般的で誰もが知っているのが「コンピュータ・ウィルス」です。これは感染先の「ファイル宿主」を書き変えようとします。ウイルスで感染状態になるのは、自分のコピーを勝手に追加させられてしまからです。感染してしまった宿主プログラムは、コピーコードが実行されて、それこそどんどん増殖してしまうのです。

 

こうしたコンピュータ・ウィルス感染を阻止しようとする対策もあるわけで、それがアンチウイルス技術です。マカフィやノートンなどは皆さんもご存知だと思いますが、その支援ソフトウェアとなっています。

 

次は「バックドア」(backdoor)です。意味は「裏口」、「勝手口」ということで、正規の手続きをすり抜けて勝手に他人のパソコン内部に入る侵入口のことです。何と驚くべきことに、実は既に設計開発段階において盛り込まれている場合もあるそうです。つまり、プログラム開発者は恐ろしいことに意図的にこうしたプログラムを組み込んでいるわけです。

 

購入したソフトウェア製品にこんな仕掛けをして販売してしまうのですからユーザーはたまったものではありません。バックドアには、稼動中のコンピュータに外部から侵入するものもあります。

 

次は「キーロガー」です。これはユーザーの入力情報を盗む目的のものです。もともとはキーボードの入力信号を記録するためのものなのですが、悪意があるとこうした使い方もできるのです。

 

一時期非常に有名になったのは「トロイの木馬」です。送られてきたメールの添付ファイルを開いてしまうと、ダウンロードされて被害に遭います。そしてそこから悪意ある動作が始まります。攻撃者は被害者のパソコンに秘密裏に接続でき、大変なことになります。